歌川国政の市川鰕蔵(暫)モチーフの狐面/ロゼッタブローチ付き発売

浮世絵イメージ暫の狐面
歌川国政 市川鰕蔵 暫モチーフの狐面/菊結びタッセルのロゼッタブローチ付き

minne×The UKIYO-E 2020 ― 日本三大浮世絵コレクションのコラボ作品募集についてminne公式からアナウンスがあったのは5月のこと。

応募の規定は今回展示される浮世絵作品18点の中からインスピレーションを得た作品であること。和遊湘南にとってはまたとない面白い企画で、何とか出品したいとあれこれ考え挑戦しました。数回にわたって応募したアイテムについてブログに書いていこうと思います。

目次

歌川国政作/市川鰕蔵の暫について

歌川国政作/市川鰕蔵の暫コラボレーションバナー【特集】ページへのリンク

市川鰕蔵の暫は江戸時代後期の人気浮世絵師である初代歌川国政による作です。

師匠は歌川豊国で、国政は美人画よりも役者絵に才をなしていたと称される人物。もとは染物屋だったそうですが、芝居好きが高じて歌川の門下生となったという説があります。
活動期間は10年程のようですが、その大半の作品は4年余りの期間で制作されたとされています。

写楽に至ってはその活動期間はわずが10か月とも言われていますが、現在の画家と比較すればその活動時期は短いとも感じられます。

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ディティール詳細

浮世絵イメージ暫の狐面
歌舞伎の隈取を配した狐面

歌舞伎は役によって様々な隈取が施されますが、【暫『Just A Moment』】といえば歌舞伎の名門成田屋のお家芸の1つです。現行の台本は9代目市川團十郎が江戸、中村座で演じたものが固定したと言われています。

歌舞伎十八番の1つでもあり、荒事の代表演目でもあるので、一度は目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。今回の制作では暫の隈取を参考にしています

狐面へのアプローチ

特徴的なポイントは【眉】とアイラインです。

今まで制作した狐面には眉を描いたことがありませんでしたが、思いのほか凛々しく清閑な顔立ちになりました。暫の装束といえば市川家由来の三升紋が目に付くことと思います。

今回は浮世絵からのインスピレーションなので、装束の要素を両耳に散りばめました。また、暫の衣装では【緌(おいかけ)】が特徴的です。緌は武官の装飾品で馬の毛性の半月型ブラシ状のものです。

冠が落ちないように武官が使用したものとされますが、暫のモデルは武将である鎌倉景正とされていますので、装束はそこに由来しているのかもしれません。このモチーフの落とし込みについては後述します

象徴的なの落とし込みについて

浮世絵イメージ暫の狐面
緌をイメージして作ったロゼッタ

今回は緌(おいかけ)の黒の分量を意識して菊結びのタッセルブローチとして付属しました。かなり大胆にアレンジしたのですが、このパーツはロゼッタやブローチとして別付で使用することができる他、このように本体の狐面に付属させることができます。

白×赤×黒こそがこの浮世絵からえられるイメージだったので、この配分は守りたかったというところがあります。テキスト部分は型抜きしたステンシルシートを用い、布用の染料で描いています。

木玉は刺繍糸でくるみ、リボンのディティールは手縫いで留めています。タッセルは絡みにくいリリヤンを使用し、江戸打ち紐で菊結びを作りました。これらの装飾的要素は1点物だからできる凝った遊びでもあります。

狐面を用いたスタイリング

浮世絵イメージ暫の狐面
帯にとめて使用するスタイリング

狐面は和遊湘南でも人気のあるアイテムです。今回は1点ものということもあり、パルプ紙の上に描いたあとレジンで硬化させました。それによって白が沈むので、スプレータイプのトップコート仕上げよりもやや重厚感がでます。

実際に購入頂いたお客様による個性的で素敵なスタイリングもご覧いただけますので、Instagramタグ#wayoushonanにて検索してみて下さい。

ご依頼について

オリジナルペイントのご相談も承りますのでご希望の画像などを添えてお気軽にお問合せ下さい。
ペイントの受付は休止中です

色数と絵柄によって価格が変動致します。狐面には女性顔、男性顔があり、今回ブログに記載している暫は男性顔の狐面を使用して制作しています。

浮世絵イメージ暫の狐面

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