デザインや画像データがあれば簡単に仕上がりのチェックができ、納期まで1か月程度で1点から制作可能とのことでpixivFACTORY(ピクファク)を利用してオリジナルのマスキングテープを制作しました。
データの制作方法
pixivFACTORY(ピクファク)はイラストなどを投稿するpixiv・BOOTHと連携ができるのが特徴で、その操作性の高さや制作可能アイテムのジャンルの多さなどから、SUZURIなどの無店舗・無在庫販売のグッズ制作サイトと並んで利用するクリエイターの多いサービスです。
和遊湘南でも商品発送、梱包時にはマスキングテープやロゴのシールなどを使用している為、かねてよりオリジナルデザインのアイテム制作に興味がありました。
改めてオリジナルデザインのマスキングテープ制作を検討したところ、1点1000円程度から制作が可能だったため実際に作ってみました。
入稿するデータ形式はjpeg、pngなど各種あり、使ってみたところUIデザインが秀逸で、指定サイズでアップしたデータはその場で商品イメージに変換されます。
1点気になったのはdpiの表記です。
印刷物には350dpi程度の解像度が必要だという認識があったのですが、推奨サイズは72dpiで記載されていました。
マスキングテープ自体の幅が細いことなども関係しているかもしれません。
いずれにしても、印刷に耐えない容量のデータがアップされた場合には警告が表示されました。
印刷物などの出力、データ制作に慣れていない場合は意外とこの解像度の部分には悩まされるかもしれませんが、警告が表示されるのは安心ですね。
データ制作にはphotoshop,clipstudioを使用しています。
ドットイラストで制作した店番きつねとサイトなどで背景バナーとして使用しているメインカラーをベースに、白で狐達を描いたラインタイプ、メインロゴと家紋を配置した透過データの3種類を入稿することにしました。
ラベルを同時に入稿できるので、こちらにも着物狐とQRコードなどを配置してみました。
納期は約1か月程度でしたが、実際には入金完了から20日程度でpixivFACTORY(ピクファク)から自宅に郵送されてきました。
ドットイラストの制作記事はこちら
到着したマスキングテープを確認
1点づつ丁寧に梱包されており、ラベルもしっかりと印刷されています。
サイズは約1cm~3cmのものを制作しましたので、QRコードは読み込めないサイズになりました。
また、印刷されている素材は和紙のようなざらめ感のあるものなので、それほど鮮明な印刷にはなっていません。
このラベルは外側のPPシートに貼られています。
手間がかかっていそうですが、オリジナル感のでる嬉しいサービスです。
この作業を考えると、納期に1か月かかることなど納得してしまいますね。価格については割引されている時期などもありますが、送料がそれぞれに加算されるので、その部分で元をとっている印象もありました。
容量は想像よりも少なく感じましたが(通常販売されているマスキングテープからいうと2分の1巻き程度の印象)、1点からの小ロットに対してこのクオリティという対応で考えれば、妥当な気もします。
他社とも比較しましたが、1点からの価格で制作可能範囲はpixivFACTORYくらいかなという印象でした。
100個程度から制作される方については、その範囲ではないと思います。
実際に貼って確認
それぞれを実際に貼ってみていきます。
(下から)
- 1.5cm
- 2cm
- 2.5cm
このデータは32ピクセルで描いたものを無理やり印刷サイズに拡大したので、1匹づつの配置サイズがとても小さいのですが、わくわく動いている感じがそのままでていて、可愛く仕上がりました。
背景は透過データで入稿しています。ベースカラーが白の場合は白背景でも、透過データでも問題なさそうでした。(巾1.5cm)
この狐達はクリップスタジオで線画描写しましたが、遠目には絵があまりわからない仕上がりになってしまいました。
それぞれ細かい動作がいくつかある絵なのですが、やはり幅が1cm程度しかないので、入稿前に実寸サイズでよく確認した上で描写するライン幅などを決定するべきでした。
最低でも3~5pxはないと、細すぎてわかりにくい絵になってしまう印象です。
最後はロゴと家紋の組み合わせのデータです。
ベタの面積が大きい点や、テキストがフォント使用なため、手描きのものよりは細い線部分も視認性が高い印象です。
これについては、今後も使用すべく、いくつか複数まとめて制作しても良いかなという満足のいく仕上がりになりました。
作ってみた感想
サンプル制作ができない場合は1点づつ作ってみたほうが安心。
初めから複数点制作しようかとも思いましたが、データと実物では視認性が変わってくるので、量産前に確認は必要だなと改めて感じました。
紙物のみならず、印刷物全般には印刷機の特性などが非常に強く反映されることはかねてより同人誌制作を20年来続けている身内から聞いておりましたが、作ってみてその一端を知った気がします。
かつては小売店でしか見ることの無かった文房具的なアイテムが、自分のデザインでこの価格から形になるというのは夢のある時代だなぁと感じます。
すでに発送物にこのマスキングテープの使用を開始しておりますので、届いた際には「これか~」という感じで、データ上で見ていたものが実際にお手元に届く楽しさを感じて頂ければ幸いです。