3年ぶりの開催、第70回湘南ひらつか七夕まつり写真レポート

題70回七夕飾り

2022年7月8日(金)~7月10日(日)まで開された「第70回湘南ひらつか七夕まつり」を浴衣で散策してきました。7月9日(土)の午後の様子を写真でレポートします。

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平塚の七夕祭りの特徴

湘南ひらつかの七夕祭りは、戦後復興祭が起源です。戦災復興5カ年計画の元、昭和26年7月に仙台の七夕祭りにならって第1回七夕祭りが始まりました。

平塚の七夕祭りの特徴といえば、時事ネタや流行にのっとった自由で楽しい七夕飾り。湘南スターモールには各商店の前に1つ、竹をたてるための設備があり、使用する竹の長さは約11~13メートル、角度は53~58度です。

使用する竹の大きさによって角度調節された飾りは、吹き流しの下部分が地面から2.5メートル離れるように配置されるそうです。

市民飾りには標準型と独自型があり、標準型はくす玉・あんどん・吹き流しが1組となって構成されます。標準の飾りは各団体が自由に思い思いのイラストを描きます。

一方独自型は、人形などを使った大掛かりなからくり仕様のものなど、一層目を見張った工夫がなされます。「くす玉、吹き流しは1本の竹にいくつまでつける」といったルールが無い為に、このようなにぎやかで平塚独自の七夕が成長していきました。これは全国的にはめずらしいことだそうです。

飾りは市民団体や各商店によって手作りで制作され、いずれも1年がかりで制作された集大成。昼の部、夜の部それぞれに賞が贈られます。毎年平塚の人々の手作業によって、壮観な世界観が作られています。

第70回で印象的だったコロナ対策

駅の南側(海岸方面)には通年飾りが掲示されないので、メイン通りに面した北側の明石町1丁目から散策をスタートしました。

この日は少し曇っていたこともあり、気温も30度以下で過ごしやすい天候です。午後12時過ぎの人出は、1m程度の距離を保てる状態。また、スタート地点など所々にボランティアスタッフが立っており、プッシュタイプのアルコール散布等、コロナ対策を行っていました。

題70回七夕飾り
緑色の柵が設置されている

今回から緑のフェンスがたてられ、左側一方通行での回遊に設定されていました。午後2時頃にはさらに人手も増え、密度が高まってきましたが、すれ違うほとんどの人がマスクを着用しており、騒ぐこともなく流れながら掲示物を見ていくという静かな七夕が印象的でした。

今回筆者が個人的に気に入ったのは、隈取の下がった歌舞伎十八番の飾りです。こちらは昼の部の特選飾りに選出されていました。(平塚市飲食店有志の会制作)

題70回七夕飾り
迫力の独自型飾り

七夕学生委員会による短冊プロジェクト

紅谷町まちかど広場で七夕学生委員会プロジェクトによる短冊販売があったので、おそろいのTシャツを着たスタッフさんに声をかけ、1枚100円のものを購入。

短冊は好きな色を選んでいいとのことで、筆者は緑をチョイス。2枚セット200円の、星形デザインもありました。

長机で記載した後は、おみくじ感覚で自分で好きな場所にぶらさげます。4段、3m程度のロープには願い事の描かれた短冊が鈴なりに下がっていました。短冊の売り上げは、来年度の学生実行委員会の費用に充てられるとのことです。

短冊を結ぶローチ

もともと七夕は中国伝来の伝説がもとになっており、「織り姫(織女)」は裁縫をつかさどる星とされています。日本には奈良時代に伝来し、当時は宮中儀式として「青・赤・白・黒(紫)黄色」の五色の糸や、布・楽器などを祭壇に備えて裁縫や音楽といった技術の向上を願いました。

普段手仕事で縫製、アイテム制作を行っている筆者にとっては特に馴染み深い行事ともいえ、この由来を知り、お祭りを盛大に行ってくれる地元湘南平塚に益々の愛着を感じました。

スタッフさんによると、ここで飾った短冊は7月17日に平塚八幡宮にてお焚き上げしていただけるそうなので、よりいっそう願いがかないそうな気がしますね。

例年雨の降ることが多いこの時期の平塚ですが、今回は終日雨が降ることもなく、織姫、彦星も無事に再会できたのではないでしょうか。飾りの規模もここ数年と変わることなく、コロナを乗り越えた今年の粛々と見るスタイルもいいなと感じました。

参考文献:「広報ひらつか」

おまけ:平塚駅前、老舗のお蕎麦屋さんの話

そば処
手打蕎麦相州

今年の七夕は露店がありませんので、昼食は老舗の蕎麦屋「手打蕎麦相州」さんで頂きました。

駅前にあるこのお店は、知らなければ一見さんは見逃してしまうような素朴な外観なのですが、平塚にきたら入ってみて欲しいお蕎麦屋さんです。

そば処
冷たいキノコ蕎麦

十勝産のそば粉のみを使った手打ち蕎麦はコシのある麺。タレは甘辛味でマイルドです。

締めにトロッとした蕎麦湯で味わうおつゆも美味!七夕メニュー価格の店舗もある中、通常営業通り千円程度で本格的な味わいを楽しめました。

ローチ幸の後ろ詩型
お祭りの楽しさを意識して手提げ袋に背中にはうちわをさして

この日のコーディネートは、露芝に鹿模様の縦絽の浴衣、麻のリバーシブル半幅帯を矢の字結びにして、帯前は黄色を見せてみました。本べっ甲の瓢箪帯留めに日田下駄で、とんぼ柄印伝模様の鼻緒がこだわりポイントです。

ローチ幸

3年ぶりに日常が戻りつつありますが、浴衣ででかける機会も平時に戻るといいなと願っています。

題70回七夕飾り

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