「和遊湘南の着物でAR」はゲームフリークが開発し、株式会社ポケモンから発売されている国民的ゲーム「ポケットモンスター」の個性豊かなキャラクター達を、着物コーディネートのテーマにしてみたら楽しいかも?ということで考えた企画です。
出かける場所や季節による着物コーディネートのポイントの他、NIANTICからリリースされているスマホアプリ、ポケモンGOの「GOスナップショット」を使用して相棒ポケモンとARで記念撮影をしていきたいと思います。
ポケモンGO好きの和遊湘南が、コーディネートの基本やオススメのアイテムを楽しくゆる~くご紹介していく、勝手にコラボレーション企画です。
今回は大相撲1月場所への着物でおでかけコーディネートを『マクノシタ』と『ハリテヤマ』で考えてみました。
この時期に適した着物コーディネートは?
初場所である1月の頃は袷の時期で、両国のある関東でも寒さが一番厳しく、コートや襟巻も必須になります。新春でもありますから、少し華やかさを添える装いをテーマに考えてみるのも素敵です。
着物を着始めたばかりだと、どんな時にどんな風に着るのが正解かな?と悩んでしまうと思うのですが、食事やお手洗いなどに動くことも多々ありますので、軽い街着の雰囲気でOKです。
かしこまった訪問着や付け下げ、色無地よりは、小紋や紬、木綿着物、流行りのデニム着物などもいいですね。締め付け過ぎない着付けも大事です。
ハリテヤマのイメージカラーから「ロウケツ染めと絞りのカトレアが描かれた辛子色小紋」をメインに決め、コーディネートを組み立てました。
帯は黒地にポイント柄の塩瀬の手描き友禅、牡丹花葉模様名古屋帯。帯揚げと帯締めにピンクを使い、色違いのハリテヤマの気分もチラリと入れてみました。
カトレアは一年を通して使える花で華やかさもあり、またこの牡丹の意匠は少し抽象的な雰囲気に描かれていますので、時期としてはいつでもOKです。冬牡丹と思えばそうなりますね。
このへんは難しくとらえず、自分がそう解釈した、ということでOKです。
今回のテーマポケモン『マクノシタ&ハリテヤマ』の紹介
こんじょうポケモンのマクノシタはツッパリポケモンのハリテヤマに進化
(左:マクノシタ/右:ハリテヤマ)
何回倒されてもあきらめず立ち上がる。立ち上がるたび進化するたのめエネルギーが体の中にどんどん蓄えられていく。
ポケモンGO:ポケモン図鑑より
大相撲の懸賞旗にも登場したマクノシタはイエローとオレンジの元気な配色と、進化後の袴のようなボディーが目を引くポケモンです。
これで新春の華やかさもクリアです。
お花の柄は季節に合っているかその時着られるか?など、気にする場合も多いかもしれませんが、私の場合は季節を厳密には考えず、コーデに似合う色柄かを重点に置いて決めています。(ただし、具象柄などは除く)
具象柄と抽象柄
柄には具象と抽象と呼ばれる分け方があります。ここで言う具象柄は具体的に名称が分かる程度に花の形がしっかりと描かれていることをさします。
抽象柄とはその名の通り、抽象的な表現で描かれたものをさし、季節などが限定されない、花や草であればその名称が断定されないような表現をさします。
先ほどの説明の中で、ただし具象柄などは除く、とした意味は、着物の図案には季節を通して着用に適した柄が存在する為です。これは俳句でいう季語のような役割で、着物独特の考え方の1つです。
桜の季節、お花見に行く場合のコーディネートであれば、実際にそこにある花を立てる為にあえて桜の具象柄を着ない、という楽しみ方もあります。
襦袢や半衿の色柄も大切なアクセント
着物スタイルでは襦袢の半衿やお袖のフリからチラリと見える色も大切なコーディネートポイントになりますので、そこも一緒に考えます。
初めのうちは沢山枚数がなく、好きな色を合わせられないかもしれませんが、半衿は自分で好きな布を丁度良いサイズにして使ってみたり、ウソツキ襦袢といって、袖を取り替えて使うものもあります。
襦袢のお袖の色は江戸紫に白い梅柄。国技館の土俵の吊り屋根にかかっている幕にちなみました。
この画像で着ているウソツキ襦袢は、色を重視して選んでいるので、実は着物の袖丈と合っていません。本来は着物の袖丈に合わせて替え袖を作るのが正しいです。
こんな風に、色を重視して考えていくとサイズが合わないことも出てきますが、そんな時はご愛敬で許して頂き、フリから出ちゃいそうなところを縫い代部分でそっと安全ピンを留めてごまかしましょう。
これは着物上級者さんや踊りの方なども使うテクニックですが、どうしても穴が開くのが気になるな、という場合はやめておいてくださいね。
うそつき襦袢は着物コーディネートの幅を広げられる便利なアイテム。無双袖がオススメです。
帯揚げと帯締めを考える
帯揚げ、帯締めもコーデを決める重要な役割を担っています。私はお値段は高くなくても、色をなるべく多く持っていたいと思う方なので、リサイクルきもの屋さんなどもチェックして少しずつ集めています。
今回選んだのは帯揚げ帯締めともピンク系で、帯締めにはフロントに差し色で黒も入ってます。こんな風に、手持ちのアイテムでドンピシャな色が決まるとテンションMAX!
細部へのこだわりが着物コーディネートの楽しいところ。何本でも欲しい帯締め、初めは正絹の平帯締めがマストです。
実際の着こなしイメージ
仕上げは履物ですが、訪問着用とは分けて普段履きに履きやすいものを選んでください。
例えば、手頃な価格で様々な色が揃うことで人気のカレンブロッソさんの草履は履きやすく、個人的に好きなブランドです。
今回コーディネートに選んだのは私物のアンティークの下駄ですが、このニュアンスが好きで普段履きとして愛用しています。
ただし古い物やアンティークの物は、裏をゴム張り等加工しておかないと滑ったり、床を傷つけてしまうこともあります。また、室内下駄禁止という場所もありますので、お出かけの際は確認しておくと安心です。
私は懇意にしている履物屋さんに加工をお願いしているのですが、もし近所に相談できる履物屋さんがない時には、靴修理のところで靴用のゴム底を貼ってくれるところもあります。木製のままではなにかと不便なので、履きたいなと思うものに出会ったら、一度ご相談してみて下さい。
遊びの街着の場合は色物足袋もOK。今回は黒をチョイス。履き慣れるまではストレッチタイプのものがオススメです。
相棒ポケモンとのAR記念撮影場所
平塚総合公園 相撲場(運動競技場)
今回は平塚の総合公園内にある静かなスポット、相撲場に行ってみました。ここはシーズンによっては実際に高砂部屋の力士の皆さんが練習している風景を見ることができるレアなポイントです。
マクノシタの後姿、予想以上にかわいい~♪
色もばっちりあっていて、ポケモンとの相性もばっちりな大相撲観戦コーディネートになったと思います!
ポケモンGOから自慢のポケモンをご紹介
4年前にポケモンGOを教えてもらい、熱心にウォーキングをはじめたんですが、初ゲットの色違いポケモンがこのマクノシタでした。今もこのフォルムを見ると嬉しくなります!
今回のまとめ
コーデ決めのポイントはいつ、どこに、誰と行くの3つ
- まず自分でどうなりたいかイメージしてみる
すべてはここから、自由に想像してみます。 - コーデに迷った時には何かにちなむ
場所、推しなど、どれかひとつでもちなむものを考えて小物を選びます。半衿、バッグ、草履、かんざし、帯留めなど、和装には取り入れられるポイントが沢山あります。 - まずは思い込む
何かに見立てるという行為は、とても豊かな気持ちになれる遊びです。これはこういう気持ちで着ていますという気持ちが持てるだけで、コーディネートの楽しさは倍増です!
今回は一般的な着物コーディネートについてのまとめという形になりました。次回もお楽しみに!
ポケモンとの別ショットはこちら
おまけ:大相撲×ポケモン懸賞旗の話
筆者も今回からその存在を知ったのですが、ポケモン懸賞旗は令和3年の九州場所から登場したとのこと。
インスタでこの話題をだしたところ、着物好きの皆さんの間でも「知らなかった~」という声がちらほら。
ポケモンと大相撲、どちらも好きな筆者にとっては嬉しいニュースでした
!この記事を書いた令和4年の1月場所では、関脇の御嶽海が13勝-2敗で3度目の優勝をきめました。
若い力士の頑張りは素直に応援&楽しみです。
ちなみに懸賞旗とはスポンサー企業が出すもので、1本約6万円ほどするそうです。ポケモンの懸賞旗は期間中展示されているそうなので、いつか実際に見てみたい♪