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母と祖母の着物をリメイク|思い出をつなぐブラウス・スカート・羽織

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祖母の留袖と母の襦袢からリメイクした羽織ものとセットアップ

目次

母と祖母の着物をリメイクして

海外にお住まいのお客様から、2度目の着物リメイクのご依頼をいただいたときのエピソードを記します。

お預かりしたのは、お母様の襦袢と、お祖母様の黒留袖。

どちらも長い年月を経たお着物です。

シミや色あせもあり、そのままでは着ることが難しくなっていましたが、そこにはご家族にとって大切な思い出があります。

今回は、その着物たちを現在の暮らしの中でも楽しめる洋服へと仕立てたお話です。

お母様の襦袢から、ブラウスとスカートへ

まずは、お母様の襦袢から。

少し厚手の生地で、袷仕立てのもの。襟や脇にはかなりシミもありました。

それでも、襦袢の柄には魅力があります。

汚れもひどくなっていた母の襦袢

「この柄をできるだけ活かしたい」というご希望を伺い、以前喪服からコートを制作した際に残っていた黒生地も組み合わせることにしました。

そして仕上がったのが、フレンチ袖のブラウスとスカートのセットアップです。

ブラウスは黒をベースにしながら、襦袢の赤みを帯びた色や柄をポイントとして活かしました。

スカートは襦袢の生地を主役にして、黒い生地を縦に加えています。

ひとつの素材だけでは難しいところも、別の生地を組み合わせることで、新しい洋服として生まれ変わりました。

襦袢でスカートを作り、黒ベースのブラウスには襦袢の残り生地をはめてセットアップにしました。

お祖母様の黒留袖から、ゆったり羽織れる一着に

もう一つお預かりしたのが、お祖母様の黒留袖です。

こちらもかなり長い年月を経たお着物でした。

家紋の白い部分には黄ばみがあり、黒い部分も色あせて焦げ茶色のようになっています。

でも、お客様はその色合いも含めて、「歴史を感じるところが好き」とおっしゃっていました。

その言葉を伺って、私もこの着物が過ごしてきた時間を大切にしながら、仕立てたいと思いました。

祖母の黒留袖、家紋入り

今回は、黒留袖の柄や家紋、裾回しにあった柄などを活かしながら、ゆったりと羽織れるドレープ羽織に仕立てました。

黒留袖から作ったビッグシルエットの羽織もの

1960年代のお祖母様の写真

今回、とても印象的だったのが、お祖母様のお写真です。

帰国された際に親戚のお宅で見たとのこと。私にもその画像を送ってくださり、使ってもよいとご許可をいただきました。

1960年代のものではないか、とのことです。

お祖母様が仲人をされていたときの、白黒の集合写真です。

きちんとした装いで皆さんが並んでいる姿からも、当時の雰囲気が伝わってきます。

祖母が仲人をした1960年代の結婚式の集合写真

こうして実際にお祖母様のお姿を拝見すると、今回お預かりした黒留袖が、ただの「古い着物」ではなく、その方の人生の一部だったものなのだと、改めて感じます。

インターネットを通じてつながる、着物リメイク

今回のお客様とは、これまで実際にお会いしたことはありません。

アメリカにお住まいで、日本へ帰国された際にお着物をお持ちくださり、私はそれをお預かりして制作します。

完成したものは、またアメリカへお届けします。

インターネットを通したお付き合いですが、ときどきお客様のInstagramを拝見することがあります。

お顔や雰囲気を拝見しながら、

「この方なら、こんなデザインが似合いそう」

「この生地は、こう使ったら喜んでいただけるかな」と想像しながら制作しています。

そして完成品をお届けしたあとに、ご感想をいただく瞬間は、私にとってとても幸せな時間です。

お客様からいただいた嬉しいご感想

この時にも、こんな嬉しいメッセージをいただきました。

ドレープ羽織には、家紋や八掛も活かしてくださったんですね。

ブラウスには、襦袢の柄のかわいいところを使ってくださっているのがわかります。

スカートの裏地にも、素敵な生地を使ってくださってありがとうございます。

ハンガーラックにかけた仕立て上がりの洋服類

お預かりした着物のどこを活かしたのかを、完成した洋服を見ながら感じ取ってくださったことが、とても嬉しかったです。

着物をリメイクすることは、家族の歴史をつなぐこと

私は、着物リメイクをしていて、いつも思うことがあります。

たとえ色が褪せていても、シミがあっても、長い年月を経ていても、ご家族にとっては、ただの古い着物ではないのだと思います。

お母様が着ていた着物。

お祖母様が大切にしていた着物。

そこには、その方がその着物を着ていた時間や、ご家族の思い出が重なっています。

そのままではもう着られなくなったとしても、形を変えることで、また今の暮らしの中で使うことができる。

今回、アメリカにお住まいのお客様のもとへ、こうして日本の着物だったものが洋服として渡っていくことを思うと、着物を通して家族の歴史が今につながっていくようで、とても幸せな気持ちになります。

大切な着物を、もう一度今の暮らしへ

和遊湘南では、お手持ちの着物を、その方の思い出や生地の状態を見ながら、今の暮らしで使える形へリメイクしています。

「古くなってしまったけれど、捨てることはできない」

「母や祖母の着物を、もう一度使えるものにしたい」

そんなお着物がありましたら、ご相談ください。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

黒留袖家紋羽織ディティール詳細

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