大正後半生まれだった父は、家でのくつろぎに、たまにはウールの着物などで
過ごすこともありました。
男性は、サッと袖を通して兵児帯を巻けば出来上がりですから、楽そうだなぁと思います。
着物姿には、落ち着きを感じさせるものがあって好きです。
手元にあった着物姿は40代の若かりし父
高度経済成長期とオイルショックを乗り切り、定年でやっと自由な時間ができた時、
自宅ガレージを作業場にして、好きだった木工細工を始めました。
ガレージ風景
孫達が小さかったので、その時々に応じたオモチャを作ってくれ、
特に息子にはかなりの量です。
働く自動車、飛行機、バイクなど各部が動き、幼い息子が転がして遊べるように
しっかりした作りです。
各部が動く作業自動車
飛行機、ヘリコプター
サイドカー付バイク
クラシックカー
字が少し分かる頃には、はめ込みパズルに息子の名前も入れてくれました。
木の色合いをそのままに使いたい人でしたが、
「さすがにパトカーは塗った方が良いんじゃない?」と私がお願いして
お決まりの色にしてくれました。
娘達にはお人形遊びのためのタンスやベッドを作ってくれましたが、
針金で細工したハンガーもあります。
勿論タンスの扉は開き、引き出しも出せます。
これらを広げて遊ぶ姿を嬉しく見ていたことでしょう。
このおもちゃを使った息子も、今は30代。
男性の着物姿が良いなと思う母心で、浴衣の一つもと用意してある一式は、
いまだ一度も袖が通されず、気づけば購入から10年はたってるかと(笑)
さて今年は着るチャンスがあるのでしょうか?
息子の浴衣一式(黒楊柳)
木の温もりを感じる玩具、いつもは段ボールにしまったままなのですが、
丸20年の命日に、番外編として紹介させて頂きました。
本日もご来店頂き有難うございました。